モザンビーク、マプト発AONE4の続きを使って行った昨年夏のインドネシア、ジョグジャカルタの旅。 プランバナン遺跡の翌日は、本命であるこれも世界遺産、ボロブドゥール寺院遺跡群を訪ねました。 ここも公共バスで行けますが、乗り継ぎが必要でかつ全部で2~3時間以上かかるので、前立腺肥大のひどい私としてはバスでの移動は諦めました。 ここはファーストクラスの旅らしく、ホテルに頼んでタクシーをチャーターして行ってきました。
ホテルで車をチャーター
というわけでホテルに依頼してタクシーをチャーターすることに。 領収書には「Rent A Car」となっていますが、実際はMaksumという現地のドライバー付きで車をチャーターしています。 料金は、470,000 IDR=日本円で約4000円。 もちろんジョグジャの街中の旅行代理店などに頼めばもっと安い料金でも調達できますが、宿泊しているホテルに頼むと安心ですし、料金はもちろん部屋付けにしてクレジットカード払いにできますので便利です。
遺跡入り口
チャーターした車に揺られること約2時間でボロブドゥール遺跡に到着。 前日に買ってあった共通チケットで入場します。 ここもかなり広い遺跡公園風になっています。
入り口の階段を上ると、いよいよ遺跡本体です。 こちらは仏教遺跡であり、8世紀から9世紀にかけて建造されたようですので、プランバナン遺跡よりも若干古い遺跡らしいです。
ボロブドゥール寺院遺跡群(ボロブドゥールじいんいせきぐん)は、インドネシアのジャワ島中部にある仏教寺院の石造遺跡群で、ユネスコの世界遺産(文化遺産)の一つ。
概要
ボロブドゥール遺跡は、中部ジャワの中心都市ジョグジャカルタの北西約42kmに所在し、巨大なムラピ火山に囲まれた平原の中央に立地する。遺跡総面積はおよそ1.5万m2。高さはもともと42mあったが、現在は破損して33.5mになっている。
シャイレーンドラ朝の時代、大乗仏教を奉じていたシャイレーンドラ王家によって、ダルマトゥンガ王治下の780年頃から建造が開始され、792年頃に一応の完成をみたと考えられるが、サマラトゥンガ王(位812年~832年)のときに増築されている。
ボロブドゥールは、寺院として人びとに信仰されてきた建造物であるが、内部空間を持たないのが際だった特徴となっている。最も下に一辺約120mの基壇があり、その上に5層の方形壇、さらにその上に3層の円形壇があり、全体で9層の階段ピラミッド状の構造となっている。この構造は、仏教の三界をあらわしているとされる。
5層の方形壇の縁は壁になっていて、露天の回廊がめぐらされる。方形壇の四面中央には階段が設けられており、円形壇まで登れるようになっている。
仏教説話のレリーフ
階段基部の回廊には仏教説話に基づいたレリーフがたくさん彫り込まれています。
総延長5kmにおよぶ方形壇の回廊には、仏教説話にもとづいた1460面におよぶレリーフが時計回りにつづいている。
レリーフは、その構図の巧みさ、洗練された浮き彫り彫刻の技法、細部表現の優雅さで知られ、仏像とともにインドのグプタ様式の影響が強く認められるとされる。
仏像など
上に行くとレリーフだけでなく仏像などが壁龕の中に見えるようになります。
ストゥーパの中に仏像
さらに上に登ると、中に仏像が入っているストゥーパが多数出現します。 一部はストゥーパが壊れていて、仏像がむき出しになっています。
仏像は、回廊の壁龕(くぼみ)に432体、3段の円形壇の上に築かれた釣鐘状のストゥーパ72基の内部に1体ずつ納められており、合計では504体ある。
ボロブドゥールのストゥーパ
ボロブドゥールはまた、その形状から世界最大級のストゥーパ(仏塔)でもある。
ストゥーパとは、釈迦の遺骨や遺物などをおさめた建造物であるが、ボロブドゥールは、さらにその内部にも多数のストゥーパを有する特異な構造を呈している。
ストゥーパの釣鐘状になっている部分は、一辺23cm大の石のブロックを交互に積み上げ、中の仏像を拝することができるようになっている。漆喰などの接着剤の類を一切用いることなく積まれている。ストゥーパ72基は、全体では三重円を描くように並び、頂上には釈迦の遺骨を納めたとされる、ひときわ大きなストゥーパがあり、天上をめざしている。この中心塔には大日如来を置かず空っぽにしており、大乗仏教の真髄である「空」の思想を強調しているとされ、ジャワ仏教の独自性が示される。
一種のアトラクション
というわけで私のように神も仏も信じない人間にとっては、これも一種のアトラクションと化しています。 頂上からの眺めは格別ですし、登りきった達成感もあり、なかなか楽しいアトラクションでした。
ボロブドゥールは、それ自体が仏教的宇宙観とくに密教的宇宙観を象徴する巨大な曼荼羅といわれ、一説には、須弥山を模したものとも考えられている。ボロブドゥールは、その規模と構造の特異性よりアンコール・ワットと並び、東南アジアの代表的な仏教遺跡とされている。
帰路もまたチャータータクシーに乗って2時間も揺られた後、ようやくホテルに帰り着きました。 私にとってはこのあたりが旅の限界です。 これ以上車に乗る必要があるような場合は、もっと近いところにホテルをとって、移動時間を短くする工夫が必要だと思いました。 ボロブドゥール遺跡近くにもホテルがありますので、そういうところを検討してみるのもいいでしょう。
コメント